この事例の依頼主
40代 男性
相談前の状況
母親が死亡し、相続が発生しました。相続人は、ご依頼者と父親です。父親は、30年以上前に家を出て行ったきりで、ご依頼者と母親の二人で生活を送ってきました。ご依頼者と母親の二人で生活を送ってきたという事情があり、ご依頼者としては、父親に母親の財産を一切相続して欲しくないと考えていらっしゃいました。そこで、父親との間で遺産分割の交渉を行うために、ご依頼を頂きました。
解決への流れ
父親との間で遺産分割交渉を行い、ご依頼者が母親の相続財産を全て相続するという内容の遺産分割協議が成立しました。
まず、父親の所在を確認することから開始し、所在が判明した後、交渉を開始しました。ご依頼者のお気持ちを可能な限り丁寧に伝えるということを心掛け、最終的にはご依頼者の気持ちを父親に理解してもらうことが出来、ご依頼者が母親の相続財産を全て相続するという内容の遺産分割協議が成立しました。弁護士が関与する事例において、法定相続分と異なる割合で遺産分割協議が成立することは少ないと思います。ご依頼者の気持ちに寄り添うことは当然である一方、法定相続分を修正することが難しいということは、ご依頼頂く前に説明を行い、ご依頼者の同意を頂いておりました。いずれにせよ、ご依頼者の気持ちに寄り添うことが出来たことは良かったと思います。