犯罪・刑事事件の解決事例
#人身事故 . #慰謝料・損害賠償 . #後遺障害等級認定

30代男性、脳挫傷~平衡機能障害、高次脳機能障害により後遺障害第9級と認定され、適正な賠償が得られたケース

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安藤 誠一郎 弁護士が解決
所属事務所安藤誠一郎法律事務所
所在地大阪府 堺市堺区

この事例の依頼主

30代 男性

相談前の状況

高速道路上で作業車に乗っていたところ、後方より走行してきた車に衝突されました。衝突により、脳挫傷を負い、下を向くと激しい目眩が生じるようになりました。さらには、物忘れがひどい、怒りっぽくなる等の症状が現れました。

解決への流れ

大学病院のめまい外来で専門的な検査を受け、VEMPにより目眩の存在を裏付けました。当職が、医師面談を実施し、症状固定時期をご相談し、後遺障害診断書の作成を依頼しました。さらに、奥様から、事故後、もの忘れがひどい、怒りっぽくなった、明らかに言ってはいけないことを言ってしまいトラブルになる、事故前とは明らかに違うとご相談がありました。そこで、堺市内の高次脳機能障害の病院をご紹介し、そこで専門的な検査とリハビリを受けていただくことになりました。自賠責に後遺障害の申請をしたところ、平衡機能障害、高次脳機能障害として後遺障害第9級と認定されました。認定後、保険会社と示談交渉を行いました。依頼者は一人親方で、極端な過少申告をしていましたので、休業損害、後遺障害による逸失利益における基礎収入が問題となりました。申告内容では基礎収入はほとんど0円となってしまいます。様々な資料でコツコツと立証していき、賃金センサスを参考に、納得できる内容で合意できました。賠償額は、約3700万円(※休業損害、自賠責保険金を含む。治療費を除く。)となりました。

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安藤 誠一郎 弁護士からのコメント

めまいがある場合、耳鼻咽喉科で専門的な検査を受け症状を裏付ける必要があります。高次脳機能障害についても、通常の脳神経外科では対応できず、専門的な病院で検査とリハビリを受ける必要があります。高次脳機能障害は、患者本人には病識がないことが多く、ご家族が変化を実感されます。「明らかに事故前とは違う」、「人が変わったようだ」と思われたときには、専門外来で検査を受けることをお勧めします。今回のようなケースでは、保険会社が示談の提示をする保険会社基準と弁護士が用いる裁判所基準とで賠償額におよそ5倍程度の違いが出てきますので、弁護士に相談された方がよいと思います。