この事例の依頼主
30代 男性
相談前の状況
赤信号で停止中に後方から衝突されたという交通事故の態様でした。交通事故から約7ヶ月後に、症状が根強く残存しており、後遺障害のことが心配とのことで、ご相談にいらっしゃいました。
解決への流れ
ご依頼された時点で、後遺障害診断書の作成時期に差し掛かっていましたので、後遺障害診断書の作成から関与させて頂きました。ご本人は、事故直後から整形外科に通院されていましたが、耳鳴りに関して、後遺障害申請に必要な検査がなされていませんでした。そこで、適切な病院を紹介して、整形外科の主治医の先生に紹介状を作成頂きました。それで、耳鳴りに関しては、他院に通院して頂き、必要な検査を受けて頂いた上で、後遺障害診断書を作成頂きました。作成頂いた後遺障害診断書を確認したところ、必要な検査結果の記載が一部漏れていましたので、当職にて、医師と面談して、追記の依頼を致しました。その結果、頚部、腰部について各々14級9号、耳鳴りに関しては、12級が認定されて、最終的に併合12級と判断されました。併合12級を前提に、相手方保険会社と任意の交渉を続けましたが、交通事故自体が大きくなかったこともあり、十分な提案を受けることができませんでした。そこで、ご本人と協議して、交通事故紛争処理センターに申立をすることと致しました。交通事故紛争処理センターでも、粘り強く交渉を続けて、最終的に、合計720万円で解決となりました。
症状固定前にご相談にいらっしゃいましたので、後遺障害診断書の作成段階から関与させて頂くことができました。修理代が低額な事故でしたので、難しい事案でしたが、適切な検査を受けて、適切な記載を頂くことで、併合12級の認定を受けることができました。後遺障害の認定を受けてからも、事故が軽微ということで保険会社との交渉は難航しましたが、交通事故紛争処理センターを利用することで、訴訟よりも早く、十分な内容での解決に至ることができました。後遺障害の認定は自賠責保険会社が委嘱する損害保険料率算出機構にて、行われていますが、認定に必要となる検査については、親切に教えてくれるわけではありません。必要な検査を受けていなければ、認定を受けられないということになりかねません。そのため、後遺障害を申請するケースでは、症状固定前にご相談頂いた方が宜しいです。(症状固定後に必要な検査をすることもできますが、費用が自己負担になりますし、検査によっては、タイミングを逸してしまうこともあります。)また、相手方との交渉についても、大きくは、以下の3通りの方法が考えられます。①任意交渉②交通事故紛争処理センターへの申立③訴訟提起どの方法が1番、当該事案に適しているか、また、ご本人の要望に沿っているか、当事務所ではご本人と十分に協議させて頂き、選択しております。それぞれの方法に、メリット、デメリットがありますので、特徴を把握して、一番適した方法を選択することで、最も良い結果が出るように尽力しております。交通事故の解決に少しでも懸念があるようでしたら、当法律事務所の弁護士(札幌弁護士会所属)まで、お気軽にご相談下さい。